kahsuke5555のブログ

本の感想について書いています。

2022-01-01から1年間の記事一覧

(10冊目)伊藤計劃「虐殺器官」ハヤカワ文庫。

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)作者:伊藤 計劃早川書房Amazon僕がこの本に出会ったのは、二つの幸運な偶然が重なった事による。 一つは、池袋のジュンク堂で瀬名秀明さんのトークショーに行った時。たまたまその場にデビュー直前の円城塔さんがいて、瀬名さんが…

(9冊目)高野秀行「アヘン王国潜入記」集英社文庫。

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)作者:高野秀行集英社Amazonやらせ問題で放送終了になっていた「クレイジージャーニー」。経緯が経緯だけにこのままフェードアウトするかと思っていたら、多くの視聴者からの要望に押されて、限定で復活する事にな…

(8冊目)アンドレイ・クルコフ「ペンギンの憂鬱」新潮社。

ペンギンの憂鬱 (新潮クレスト・ブックス)作者:アンドレイ・クルコフ新潮社Amazon某大型書店の店頭で本を探していたら、表紙が気に入ってしまい、思わず買ってしまった。いわゆる「ジャケ買い」というヤツですね。特にペンギンが何ともいえないいい味を出し…

(7冊目)野口憲一「1本5000円のレンコンがバカ売れする理由」新潮新書。

1本5000円のレンコンがバカ売れする理由 (新潮新書)作者:野口 憲一新潮社Amazon2020年に、地域ブランド調査最下位からやっと抜け出した茨城県。このままランクアップして目立たない話題になるのでは、という希望も叶わず。僅か1年でその地位に返り咲いてしま…

(6冊目)飯嶋和一「黄金旅風」小学館文庫。

黄金旅風〔小学館文庫〕作者:飯嶋 和一小学館Amazon出掛けた時に、鞄の中にこの本を入れてしまったのが良くなかった。一度読み出したら、続きが気になってしまって止まらない。ちょうどJR東日本でスタンプラリーをやっていた時期。橋本からスタートして茅…

(5冊目)いとうせいこう「想像ラジオ」河出文庫。

想像ラジオ (河出文庫)作者:いとうせいこう河出書房新社Amazonこの本が最初に出たのが、2013年。それまで、いとうさんは16年間小説を書くことが出来なかった。物語は普通「AなのでB」という因果関係の繰り返しで出来ている。その「ので」が書けなくなってし…

(4冊目)川代紗生「私の居場所が見つからない。」ダイヤモンド社。

私の居場所が見つからない。作者:川代 紗生ダイヤモンド社Amazonおそらく他の人より、書店員さんへの尊敬への気持ちが強い方だと思う。取次という仕事柄もあるし、若い頃に営業で書店さんを回っていたのも大きいだろう。僕は仕事も含めて、文字通り「書店」…

(3冊目)太宰治「走れメロス」新潮社文庫

走れメロス (新潮文庫)作者:治, 太宰新潮社Amazon「三鷹で、一年通じて太宰治の作品を読む」という読書会の案内を年明けたまたま目にした。2月のお題が「駆け込み訴え」と、この「走れメロス」。これは面白そうだと思い、スケジュールを確認したら、即申込み…

(2冊目)日高トモキチ「レオノーラの卵 日高トモキチ小説集」光文社。

レオノーラの卵 日高トモキチ小説集作者:日高 トモキチ光文社Amazon年末、下北沢にある本屋B&Bさんのイベントに行ったときに、瀧井朝世さんが今年面白かった本の1冊としてあげていたのが、この「レオノーラの卵」。「日高トモキチさんって、何者?」って思…

(1冊目 )フィッツジェラルド 村上春樹訳「グレート・ギャッビー」中央公論社

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)作者:スコット フィッツジェラルド中央公論新社Amazon一番最初に手をつけたのが、5年半前。その間手をつけて挫折した事4回。別につまらなかった訳ではない。途中で読まなきゃいけない本が出てきたり、何とな…